内装デザインでも、看板デザインでも色を使うときには注意が必要です。
それぞれの色に視覚的や心理的な様々な効果があり、
色の使い方一つでよくも悪くもなるからです。
今日はサッカーのユニフォームと色について、デザインに携る立場としてウンチクを書きたいと思います。
もうすぐW杯が開幕しますが、毎年各国のユニフォームを見て思うことがあります。
スペインや韓国のユニフォームはいいなと。。
というのもスペイン、韓国のユニフォームは赤色なのです。
ではなぜ、赤色がよいかというと
【その01】
赤色は「誘目性が高い」という事です。
「誘目性」とは、簡単にいうと「目立ちやすさ」で、赤色は最も誘目性の高い色なのです。試合中に見方を識別しやすいといったメリットがあります。
【その02】
赤色などの暖色系の色は「膨張色」であるという事です。
「膨張色」とは、実際よりも大きく見える色をさします。
敵を威嚇するときには動物でも同じですが、自分を大きく見せた方が有利かと思います。
脱線しますが、こういった視点で考えると、ラグビーのユニフォームが横縞が多いのも、自分達を太く強く見せるためなのかなとか考えたりもします。
【その03】
赤色は「緑色と補色の関係」にあたるという事です。
「補色の関係」とは混ぜると無彩色(グレー)になる二つの色の関係の色を指します。
補色の関係にある色は互いの色を目立ちやすくする効果があり、グランドと補色の関係にある赤色はピッチ上でもっとも目立ちやすい色という事になります。
日本はというと、日の丸(赤色)の国でありながら残念な事に、青色の収縮色を使ったユニフォームです。
個人的に青色は好きなのですが、なぜ青色を選んだのだろうかと思うわけです。
(調べたところ理由は不明)
ただ、もっと残念な国があります。
ナイジェリアです。
なんと緑色のユニフォームで、芝生と同化して迷彩服状態になっています。
さらに緑色は誘目性(目立ちやすさ)の最も低い色なのです。
ユニフォームは国の歴史や思いなどそれだけではありませんが、単純に色の観点だけで述べると、赤色が最も有利だとおもうのです。
という視点で町を見ると以外と面白いです。マクドナルドの看板は目に付きやすい、とか信号の止まれが赤色な理由とか、サイレンが赤色だったりなど。。。
他にも色には心理的な効果もありますが、それはまた後日とします。
(坂本)